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サーボモータの分類と性能

2021年08月14日

駆動技術が未発達だった時代には、駆動機構と組み合わせたDCモータが、サーボモータとして使用されていました。その後パワーエレクトロニクスが進歩し、誘導モータや同期モータのようなACモータにも、サーボ機能を持たせることが可能になりました。この駆動法は、一般的にはベクトル制御と呼ばれています。このように、DCモータでもACモータでも、サーボアンプと組み合わせることでサーボモータとして使うことが可能です。DCサーボやACサーボと呼ばれます。

PMSMサーボモータは、ACサーボでありながらDCサーボモータと同様の制御性を持ちます。ブラシの接触による摩擦損がないことから、回転速度に制限がありません。永久磁石による磁束を正弦波状に分布させて、そのトルク定数をKTとし、モータを駆動させる電流を正弦波電流にすると、PMSMサーボモータのトルクは次式で表すことができます。

PMSMサーボモータのトルク式

この式からPMSMサーボモータは、モータの回転角によらず、トルクリプル(トルクの変動幅)を発生しないことが分かります。また、電流とトルクは比例関係にあり、これはモータの回転数に依存しないことを意味します。永久磁石の磁束を正弦波分布させるために、磁石形状やステータ極数などが改良され、トルクリプルは定格トルクの1%以下に抑えられています。

サーボモータの代表的な速度トルク特性を、定格トルクといいます。定格回転数を1として、回転数とトルク特性の関係を示すと、図2のようになります。連続領域とは、サーボモータが連続運転を行うことができる領域です。それとは別に、加速・減速時の制御性を向上させるために、短時間だけ運転できる瞬時領域が設定されています。瞬時領域では、通常定格トルクの3~5倍のトルクを発生させることができます。

次に、PMSMサーボモータの構造を見ていきます。PMSMモータのステータ(固定子)巻線は、にブラシレスDCモータと同様、集中巻で構成されています。かつては、巻線機のノズルをスロットの中に入れノズルを遥動させて、ステータに線を巻いていました。この方法では、ノズルが動くためのスペースを、ステータスロットの内側に確保する必要があります。またノズルの動作範囲にも制約があり、巻線を高密度で巻くことができません。そのため、巻線のスロット断面に占める割合(占積率)に限界がありました。占積率を向上させるためには、巻線機のノズルの動作に制約を与えず、ソレノイドコイルのように巻線を整列させる必要があります。

製造技術の向上に伴い、ステータを分割する方法などが考案されました。従来の巻線方法では占積率が40~50%だったのに対し、現在では約2倍の80%まで占積率は向上しています。この結果、モータの大きさが同じ場合、定格トルクは約2割も大きくなり、ステータコイルの電気抵抗による損失は3割以上も抑えられています。モータの小型化が進み、750Wのモータの大きさが1/3~1/4に、質量が1/2~1/3になりました。

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